記事のタイトルが疑問だらけになりましたが、そもそも書道の段級位って何なのかあやふやな方が多いのではないでしょうか。
実は書道の段級位認定や師範免状取得に明確な基準はありません!!

書道の段級位認定や師範免状の取り方と基準とは?
独自に試験制度を設けており、その昇級昇段や師範免状取得の基準や条件は団体によって全く異なり、共通の基準はありません。
段位認定の取り方も各団体それぞれに異なります。
共通の基準がないので同じ段であっても所属する団体によって個人の技量に差が生じます。
A団体では三段だとしても、B団体に行けば1級レベルかもしれないのです。
また、師範免状取得の難易度にも差が生じます。
A団体ではあっという間に師範免状を取得できるのに、B団体では師範免状を取得するのは超難関で何十年もかかるかもしれないのです。
例えば、私が所属している草心会という書道団体。
大人の場合、漢字は「漢字条幅」「漢字規定」「漢字古典」、かなは「かな条幅」「かな規定」「かな古典」、実用は「実用ペン字」「実用毛筆」と部門が分かれています。
漢字とかなの部門は8級から1級まで進むと次は初段になり、最後は七段になります。
毎月課題を提出し上位数名は昇級しますが、上位に入らない限りずっと昇級できません。
そこで、年に1回(子供は2回)多くの人が昇級昇段できるという試験が実施されます。
師範免状の取得については、条幅、規定、古典がそれぞれ七段になると、教師試験を受験する資格が与えられます。
教師試験に合格すると、翌年は準師範試験を受験する資格が与えられ、更にそれに合格すると翌年には師範試験を受験する資格が与えられます。(試験は年に一度だけ)
実用ペン字と実用毛筆は8級から十段に進むと同じように教師、準師範、師範と進みます。
という感じで、師範にたどり着くにはかなりかなり遠い道のり(^^;)
師範試験に1回で合格するのは稀ですので、師範になるだけでも数年費やします。
ですが、それまでにかなりの勉強を要しますので、師範になるとそれなりに実力はついています。
その師範になる基準も、それぞれの団体で異なります。



硬筆書写技能検定試験・毛筆書写技能検定試験とは?
硬筆、毛筆に関する技術と知識を審査する日本で唯一の文部科学省後援の書道関連検定試験です。
年3回実施されています。
更に、この検定は文科省後援という事でおいしい特典があります!
- 特典① 大学、短大、高校、各種・専修学校で入試優遇・評価が加算
- 特典② 大学、短大、高校、各種・専修学校で書道の増加単位に認定
- 特典③ 高校受験の際に内申書に記入できる
- 特典④ 1級に合格すると指導者となれ、ペン字教室、書道塾が開ける
- 特典⑤ 公的な試験なので履歴書に明記できる
6級から1級まであり、1級合格者を対象に優秀な指導者としての社会的な位置づけを行うために指導者証が交付されます。
ちなみに1級の合格率は約10パーセント、かなり狭き門ですね。
展覧会に出品するのは敷居が高いですが、検定試験なら気軽に受験できますよね。
こちらは検定ですので審査基準も明確に設定されています。
試験の内容は硬筆部門と毛筆部門に分かれ、実技と知識を問われる理論の両方の試験が行われます。
まとめ
全国で統一されているわけでもない書道団体それぞれが独自基準で行っている段級位認定なんて意味ないじゃん!
なんて言わないでください(^^;)
私の存在価値が無くなってしまいます。
特に師範試験に関しては、どの団体でも容易には合格できないと思います。
かなり研鑽をした結果ようやく手に入れる事ができる資格ですので、実力も伴っているはずです。
ちなみに先ほど「公的な書写検定は履歴書に明記できる」と書きましたが、私は草心会の師範免状取得者である事を履歴書に書いておもいきりアピールしています!!
書道の段級位認定と師範免状についてご理解いただけましたでしょうか?
今日はこの辺で(^^)/