私の場合、字がきれいに書けるかどうかは使用する筆記用具が大きく影響します。
使いにくいペンや馴染まないペンを使うと、自分でもびっくりするくらいきれいな字が書けません。
それと同時に書こうという意欲が消え失せます。
なので役所や銀行など外で文字を書く場合に備えて、必ずマイボールペンを持参しています。
そこで、今日はお値段が安いのに書きやすくて美文字が書けるボールペンを紹介しようと思います。
全て200円以下。100円もしないペンや100均で購入できるペンもあります。
さすがペン字の先生、隠れた銘品を知ってますね。
という商品を紹介するだろうと期待しているあなた。
ごめんなさい!先に謝っておきます。
愛用者多数の有名どころはやはり良い商品なのです。
なので、独断と偏見で私好みのランキングを作ってみましたが、アマゾンのランキングと何ら大差はないという結果になりました(^^;)
3種のインク「油性」「水性」「ゲル」インクをざっくり比較
ボールペンのインクは、「水性」「ゲル」「油性」の3種類に分けられます。
ここではそれぞれのインクの特徴を一覧にしました。
(※今回の記事では水性ボールペンのおすすめは省きました)
油性ボールペン | 水性ボールペン | ゲルインク | |
インクの溶剤 | 油性 | 水性 | 水性 |
インクの素材 | 染料または顔料 アルコール系溶剤 樹脂、添加剤 | 顔料または染料 水 添加剤 | 顔料または染料 水 ゲル化剤、添加剤 |
インクの粘度 | 高 | 低 | 中 |
書き出し | かすれやすい | かすれない | かすれない |
発色 | 悪い | 良い | 良い |
書き味 | 中~重め | なめらか | なめらか |
ボテ(インク溜り) | 有 | 無 | 無 |
滲み | 滲まない | 滲む | 滲みにくい |
耐光性 | 高い | 染料:低い 顔料:高い | 染料:低い 顔料:高い |
耐水性 | 高い | 染料:低い 顔料:高い | 染料:低い 顔料:高い |
油性ボールペン編
昔からボールペンと言えばこれ!
でも低粘度インクが登場してからは、書き心地に随分変化が見られます。
(※用紙は5㎜方眼です)
- 耐水性
- 速乾性
- にじみにくい
- 耐光性が高いので長期保存に向いている
- 強い筆圧が必要なもの(複写紙やノーカーボン紙など)に適している
- 粘度が高いのでかすれやすい
- 粘度が高いので書き出しが重い
- 長時間使用しないとボテ(インク溜り)ができて汚れる
第1位:JETSTREAM ジェットストリーム(三菱鉛筆)
油性ボールペンは乾きやすくかすれにくいというメリットがありますが、書き味はそれほど滑らかではないのが一般的。
ですが、ジェットストリームを初めて使った時にその従来の概念がぶち壊されたような衝撃を受けました。
低粘度の油性インクを使用しているので、「かすれやすい」「書き出しが重い」という油性ボールペンのデメリットを克服。
感動的なほどスラスラ書けるなめらかな書き味と速乾性がオススメポイントです。
上の写真では一番上がジェットストリームになります。インクも濃くて明瞭な線が書けます。
私は0.4と0.5を愛用中。
第2位:Acroballアクロボール(PILOT)
上の写真で真ん中がアクロボール。
アクロボールもジェットストリームと同じく低粘度油性インク(一般的なボールペンの1/5)を使用することで、サラサラな書き心地。低粘度だからペン先へインク供給がスムーズで、紙の繊維の奥までインクが入り込むので濃い線が書けます。
ジェットストリームよりも更に紙の引っ掛かりがなく動きが軽い気がするので、速書きする時は最強!
使用しているのは0.5。
第3位:ベリー楽ノック(三菱鉛筆)
恐らく超普通の王道中の王道である油性ボールペン。
とても細かい線がひけるしインクがダマになりにくいし優秀で真面目な油性ボールペンです。
最近のボールペンは滑らかな書き心地を追求する流れだからか、普通の油性ボールペンで優秀なのって案外少なく感じる今日この頃。
エマルジョンインク編
上でも述べた通り、ボールペンのインクは「水性」「ゲル」「油性」の3種類に分けられます。
水性ボールペンはインクの出が滑らかなのでサラサラ~と書けるのが特長ですが、にじみやすく乾きにくいのが難点。
油性ボールペンは乾きやすくかすれにくいのが特長ですが、書き心地はあまり滑らかではないのが難点。
その水性インクと油性インクの良いとこ取りをしたものがエマルジョンインク。
「水と油は混ざらない」という定説を覆しゼブラが開発に成功。
油性インクの中に水性インクが混ざっている状態の油中水滴型インクで、「しっかり書ける油性の長所」と「書き味が滑かな水性の長所」を兼ね備えた新世代のボールペンです。
書き心地は水性ボールペンよりも油性ボールペンに近いです。
第1位:Surari スラリ(ゼブラ)
書いた感じ油性ボールペンっぽいのですが、スラスラっと書けます。手帳に文字を書きやすいです。インクも濃い色で私好み。
キャッチコピーは「スラリ。濃く、なめらか。」
書き心地がほんとキャッチコピー通り。
第2位:ブレン(ゼブラ)
ブレンの特徴は、名前のごとくブレない!
理由は、
- 低重心(重心を下げることで筆記のブレを防ぐ)
- ダイレクトタッチ(中芯をホールドし、ペン先のブレを防ぐ)
- ノイズフリー設計(各パーツの隙間をなくし、ペン内部のブレを防ぐ)
ノック式にありがちなブレがなく、どっしり安定した字が書けます。
軸が太いので好みは分かれるところかも。
あまり見かけない可愛いデザインで私は好き。ネコ柄もあります。可愛い(*^^*)
ゲルインクボールペン編
教室でペン字を教える際、生徒さんにも使用していただいているのがこのゲルインクボールペンです。
その理由は次の2点のメリット
- 緩急がつけやすく線質がコントロールしやすい
- インクの乾きが比較的速く作品を汚しにくい
昔はゲルインクボールペンが無かったけどペン習字を習っている時って何を使ってたっけ???
と思い出してみたら、万年筆と普通の油性ボールペンを使っていたのでした。
油性ボールペンは緩急をつけにくいので、字の形だけを表現していたのかも。
- にじみにくい
- 発色が良い
- カラーバリエが豊富
- 書き味なめらか
- インクの減りが速い
- 強い筆圧が必要なもの(複写紙やノーカーボン紙など)には不向き
第1位:サラサクリップ(ゼブラ)
初心者から上級者まで幅広く使えるのでダントツでオススメです。
ペン字をこれから始めよう!という方はまずサラサクリップを買っておけば間違いなしです。
100均ショップでも手に入りますよ。
発色が良くインクの出も適量、軽いので疲れにくい。
ラバーグリップの面積が大きいので、上の方を持っても下の方を持っても滑りにくく快適に文字が書けます。
私は元々ゼブラハイパージェルをペン習字用に長年愛用していたのですが残念ながら生産終了。
なので後継ブランドであるサラサクリップが堂々の第1位となりました。
とは言うものの、私の心の中ではゼブラハイパージェルが永遠の第1位。(←しつこい)
ペン字の際は書く内容によってペン先の太さをかえています。
特によく使うのが0.5と0.7。
ペン字の場合は細すぎるペンは不向きです。ゲルインクタイプは太さのバリエーションも豊富なので嬉しいですね。
ここでサラサクリップの太さ比較をしておきます!
ペン習字に使うなら0.5や0.7くらいの太さが欲しいですが、普段仕事などに使用しているのは0.4です。(※用紙は5㎜方眼です)
第2位: ユニボール シグノ(三菱鉛筆)
ユニボールシグノのおすすめポイントは何といっても「キャップ式」ということ。
キャップ式はブレないので安定した文字が書けるのは大きなメリットです。
キャップを失くしてしまうというリスクはありますが。
書き心地はサラサクリップに負けず劣らず素晴らしいのですが、若干緩急がつけにくい気がします。
ゲルインクに限らず三菱のペン先ってピシっと硬い。(←勝手なイメージ)
それはペン字練習にとっては線質に変化をつけにくいデメリットになりますが、普段字を書く時は安定した線質が書けるという事ですよね。
ちなみにユニボールシグノは0.38という変なボール径があります。
この太さが絶妙に書きやすくて愛用しまくりです。
第2位: エナージェル(ぺんてる)
インクが多めで書き心地がとてもスムーズですが、インクは案外速く乾きます。
緩急がつけやすく色んな線質を表現しやすいボールペンなので、初心者よりもペン字に少し慣れてきた方におすすめです。
ただ本体が重い。
サラサクリップが10g、エナージェルは12gありました。
そんなに大した差がないのですが、エナージェルのペンの重心が上にあるため余計に重く感じるのかも。
安定した字を書くには慣れが必要かもしれません。
ですが、書き心地はとても素晴らしいです。
ボール径が同じ0.5のサラサクリップと比較すると微妙に線が太く感じるので、エナージェルは普段には使わずペン字練習の時だけ使用しています。
まとめ
お気に入りの一本は見つかりましたか?
ペン字練習に使うペンは、普段使いのペンよりも少し太めのものをおすすめします。
またこの記事にてアップした写真の見本文字は、すべて下敷きを使用して書いています。
下敷きなんて子供が勉強で使うものだと思っている方は、ぜひ使ってみてください。
特にゲルインクで書く時は、ペン字の世界が一気に変わりますから!
ちなみに今回使用した下敷きは私が最も愛用している「プラス 印章用品 捺印マット 大 机上サイズ」というものです。
片面が捺印マット、片面が下敷きになるというスグレモノなのですが、捺印マット側を下敷きとして使用するととても書きやすいのです。
では今日はこの辺で(^^)/
お気に入りのペンが揃ったら気軽にペン字始めてみませんか?
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