大人の方が書道を習っていると、先生から「展覧会に出品しませんか?」とお声がけがあるかと思います。
展覧会活動は行う先生と行わない先生がいらっしゃいます。
「美文字教室」など実用的な書道教室の場合は展覧会活動は行わない場合が多いですが、「芸術としての書道」を指導していらっしゃる先生は、展覧会活動を薦められる方が多いのではないでしょうか。
私も「市展」「県展」「読売書法展」の展覧会に参加を勧められる師匠についています。
でも展覧会ってよく分からない世界だし、お金もかかりそう・・・・
と不安になるのも当然!
大人の書道って謎のベールに包まれた感がありませんか?
私はこのベールを取っ払って、誰でも気軽に書道を楽しめるクリアな書道界になってほしいと思っているのです。
今日は書道の展覧会に作品を応募するにはどれくらいの費用がかかるのか、ざっくりお伝えしようと思います。
※ 飽くまでも私が出品する場合にかかっている費用の概算ですので、教室や人によってはまた違ってきます。
書道の展覧会に出品する費用一覧
項 目 | 金 額 |
①出品料(地方展 兵庫県展の場合) | 3,000円~(ランクによる) |
②出品料(全国展 読売書法展の場合) | 15,000円~(ランクによる) |
③特別指導料 | 10,000円 |
④紙代 | 10,000円(でもピンキリ) |
⑤表装代(額レンタル及び搬入搬出費込) | 15,000円 |
⑥師匠へのお礼(入賞した場合) | 10,000円 |
⑦その他 | 0円~数万円 |
けっこうな費用がかかりますね。
地方展に出品したとしても、最低でも3~4万円弱の費用がかかります。
では次に簡単に各項目の説明をしますね。
展覧会の費用各項目をさくっと解説
①②出品料
①②出品料は出品する展覧会によって様々ですが、地方展は安く全国展は高い傾向があります。
地方展でも市町村展は更に安いです。
が、全国展は公募で出品する場合でも最低1万数千円は必要になります。
更に何度か入賞しランクがアップすると出品料は更に高くなります。
③特別指導料
私の教室では展覧会に出品する場合は通常の指導にプラスの追加指導となりますので、1万円が必要になります。
自分で創作しない場合の師匠のお手本作成料も含まれています。
通常のお月謝に展覧会指導料も含まれているため、特に徴収しない教室もあります。
④紙代
展覧会用の紙を購入するのは必須。
私の師匠はこちらの経済状況に理解を示してくださるので極力お金がかからないように配慮してくださるのですが、それでも1万円近くかかってしまいます。
紙はピンキリの世界なので、高級品だと1枚だけでも数千円もかかってしまいます。
怖い。
⑤表装代(表具代)
書道作品は半紙に書いただけではシワシワになって見栄えが良くないですよね。
そこで、作品に水とフ糊を使って裏から別の紙をあててシワをのばして補強する「裏打ち」を行います。
展覧会に出品する場合はこの裏打ちをし、額装してもらい会場に搬入搬出していただく必要があります。
多くは所属する書道団体や教室ご用達の表具屋さんにお願いすることになります。
表具屋さんにお願いするお仕事は以下の通り。

これを全部自力で行うのは無理!
ですので業者さんにお願いしましょう。
▼こんな感じに作品を最終仕上げしてくださいます。

⑥師匠へのお礼
ピアノやバレエでも、発表会のあとに先生にお礼を渡す教室はありますよね。
書道も同じくお礼を渡す習慣があります。
私の師匠の教室では、展覧会で入賞した場合や師範試験に合格した場合のみお礼をお渡しすることになっています。
私はいつも1万円と菓子折りをお渡ししています。
教室によってはお礼をしない場合もありますので、教室の先輩に確認すると良いですね。
⑦その他
作品作りに必要なお道具は紙以外にもあります。
例えば墨や筆。
墨一つ数千円、筆は数千円~1万円くらいはかかります。
展覧会を機に買い換えようとなると、お道具代も上乗せされますね。
他にも、入賞した場合は授賞式に着物で出られる方は着付け代がかかったり、教室によっては先輩方にちょこっとした品を配る習慣もあります。
まとめ
書道の展覧会に出品する費用をまとめました。
案外色々と費用がかさむので、展覧会に向けてお金をためておくと良いですね。
展覧会に出品するには費用は確かにかかるのですが、出品に向けて深く勉強する事はとても良い経験になりますのでおすすめです。
では(^^)/